ご挨拶

三重大学医療DXプロジェクトのホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

急速な人口減少と高齢化が進行する現代において、地域医療の質と持続可能性をどのように確保するかは、私たちに課された喫緊の課題です。大学病院の管理者として“患者中心の医療”の実現と医療の高度化に取り組んでいますが、今後新しい地域医療構想が展開されてゆく中で、本プロジェクトは三重県全体の医療をネットワーク化し、県民の皆様に質の高い医療を提供してゆく上で大変重要な役割を担っています。

本プロジェクトでは、パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)の活用、医療情報連携基盤の構築、遠隔医療やAIの導入、さらには次代を担う医療人材の育成など、多角的なアプローチを通じて、誰もが質の高い医療を安心して受けられる環境づくりを進めています。

この取り組みは、大学・病院だけで完結するものではなく、自治体・企業・地域医療機関、そして住民の皆様との連携を前提とする“共創”のプロジェクトです。それぞれの立場を尊重し、知恵と技術を結集しながら、クラウドネーティブ・ゼロトラスト時代の医療DXの新しい姿を実現していきたいと考えています。

三重大学から、全国へ。医療DXを通じて、より持続可能で人にやさしい医療のモデルを築き、それを広く社会に還元していくことが私たちの使命です。今後とも皆様のご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

三重大学 医療DXプロジェクトリーダー
三重大学医学部附属病院 病院長
佐久間 肇

医療DXセンターについて

三重大学では、自治体・医療機関・企業・大学が連携し、医療分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する取り組みを進めています。
本プロジェクトでは、個人の健康・医療情報を一元管理する「パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)」の活用を軸に、以下のような分野横断的な取り組みを展開しています。

・地域住民の健康意識向上と予防医療の推進
・医療機関間の情報連携基盤の整備
・遠隔医療やAI活用による診療支援の高度化
・医療人材のデジタルスキル育成(教育プログラム・リカレント教育)

また、PHRや電子カルテ情報の利活用を通じて、患者が自らの健康情報を主体的に管理できる「患者中心の医療」体制の確立を目指すとともに、国が進める「全国医療情報プラットフォーム」にも連動し、持続可能で安心な地域医療モデルの創出を目指しています。

これらの取り組みを通じて、三重大学は医療DXの中核拠点として、全国への展開・モデル化に貢献してまいります。